航空券を手配しましょう

ビザが取得できたら、いよいよ航空券を手配しましょう。ここではアメリカ留学への出発のための航空券の種類、ケース別の航空券の選び方を紹介します。

バックグラウンド

留学など長期海外滞在の基本となる航空券は「片道航空券」です。

しかし、特に日系航空会社は、「片道航空券」は極めて高価(多くの場合往復航空券よりも高価)になることが多いです。

仕方なく、多くの留学生は往復航空券で渡航して、帰りの航空券を捨てるという選択をしてきました。

しかし、この「復路放棄」、約款違反となり、正規料金との運賃の差額を請求される可能性があります。

「搭乗しなかった」客を航空会社が訴えた事情 ルフトハンザドイツが客に損害賠償を請求

https://toyokeizai.net/articles/-/267429

ANA(全日空) 国際線の利用時は特に注意が必要な運送約款の重要記載

https://travel-west.net/travelinfo/ana-conditions-o-carriage/

日本の航空会社の片道航空券は、ほとんどが企業の海外赴任や留学などで利用されます。留学は別として、企業が運賃を負担してくれる海外赴任者が相手の航空券ということでかなり強気な値段設定をしています。

このような背景から、どうしたら「復路放棄」せずに、経済的に渡米できるかを考察しました。

ケース別航空券の選び方

航空券・値段・条件・航空会社と、とにかく種類も多いし、どれを選べばいいのかわからないという人のために、フローチャートを作成しました。

ケース(1) ANA以外のマイルがたまっている

個人的に、留学に一番適した航空券はマイルを使った特典航空券だと思っています。

なぜなら、コスト削減、片道予約可能、キャンセル・変更手数料格安、長い有効期間など留学に求められる要素すべてを兼ね備えているからです。

奨学金・助成金によっては旅費を出してくれるものもありますが、旅費の補てんがない多くの人にとって、この方法が最も安く片道航空券を予約できる方法です。

ANAマイルを除くとした理由は、ANAは片道での発券を認めていないためです。(ANAと同じスターアライアンスのユナイテッド航空やアビアンカ航空のマイルであれば、ANAの片道発券は可能です。)

例えば、東京からニューヨークの直行便エコノミークラス片道に必要なマイル数は、

 ✅JALマイルのJAL利用:25000マイル+税金・燃料サーチャージ
 ✅AAマイルのJAL利用:35000マイル+税金
 ✅UAマイルのANA利用:35000~38500マイル+税金
 注)AA:アメリカン航空、UA:ユナイテッド航空

例えばJALの東京ニューヨーク直行便片道エコノミーは40-60万円するので、25000マイルは破格です。

JALマイルのオトクな貯め方は別に記事にします。

ケース(2) 一年以内に一時帰国の予定があり、日系直行便がいい

マイルがたまっていない場合は有償の航空券を購入しなくてはなりません。

一般的に片道航空券より往復航空券の方が安いですが、通常、出発日から12か月という「航空券の有効期間」と、購入日から360日程度先の便までしか予約できないという「予約期間」の制限があるため、留学準備のスケジュールを考慮すると、現実的には「11か月程度以内」に一時帰国または本帰国の予定がある人がこのケースの対象となります。

以前は、日本の航空会社の日本発航空券は、旅行可能日数の制限が多くあり、格安航空券では「2週間までしか滞在できない」といった制限がありましたが、現在ではハワイ線などを除き、この制限は撤廃されました。JALでは格安航空券でも12か月有効です。ANAはFLEXというタイプになるので、高くなります。

2020年8月出発、2021年5月帰国でJAL 15万円、ANA 23万円。(新型コロナウイルスの影響でかなり安くなっている可能性があります。)

ケース(3) 一年以内に一時帰国の予定があり、日系でなくてもよい

以前は米系の方が安かったですが、アメリカン航空はJALとの、ユナイテッド航空はANAとの共同事業が認められたので、最近は日系とほぼ同じ料金で航空券を提供しています。デルタ航空だけは日系に手を組む相手がいないので、デルタ航空はその2社よりは安い可能性があります。

ケース(4) 一年以内に一時帰国の予定があり、乗継でも構わない

このケースだと、かなり選べる航空券の幅は広がります。

特に安いのは中国系航空会社で、中国国際航空や中国東方航空は東京ニューヨーク間エコノミークラス往復を10万円以内で購入できます。

韓国系、台湾系航空会社も日系より安いことがありますし、ハワイアン航空も安いことが多いです。留学の行き帰りにハワイに寄るのも一興です。

アメリカ東海岸だと、ヨーロッパ経由の逆回りも可能です。エコノミークラスでは日系と大差ないですが、ビジネスクラスだとフィンランド航空やトルコ航空などがかなり安いチケットを売っていることがあります。

JALやANAの「海外発航空券」というものをご存じですか?韓国や台湾などから日本を経由してアメリカに向かう航空券のことです。日本発の航空券より旅行期間の規制がゆるく、かつ「かなり安い」です。

2020年8月台北出発、2021年5月帰国のJALだと8万円です。

もちろん、この値段に台湾までの往復と、場合によっては現地での宿泊が加わるので、差額との相談になります。

個人的には海外発航空券は大好きです。日本発よりも距離が遠くなる分マイルが貯まりますし、チケットクラス(同じエコノミーでもチケットクラスによってマイルのたまり方が違います。)もより上位のことが多いので、一回の旅行で貯まるマイル数がかなり違います。

ケース(5) 一年以内に一時帰国の予定がなく、直行便がいい

このケースは片道航空券を予約することになります。

日系の航空会社から直接購入する片道航空券はかなり高いので、アメリカン航空やユナイテッド航空、デルタ航空のサイトから購入してください。

往復航空券は日米共同事業ですが、片道はこの限りではないのか、JALだと50万円する航空券が、アメリカンのサイトで購入するJAL便だと$1,700です。ユナイテッドはANAに価格を合わせているのか、$6,000でした。ちなみにニューヨークとの直行便はないですが、デルタだと10万円です。(新型コロナウイルスの影響で航空券がかなり安くなっている可能性があります。)

アメリカン航空
ユナイテッド航空
デルタ航空

ケース(6) 一年以内に一時帰国の予定がなく、乗継でも構わない

このケースはケース(4)と同様になります。

直行便でなくても良ければより安いチケットが見つかる可能性は高くなります。

安い航空券の調べ方

最近では直販が一番安くなっていますし、遅延欠航などのトラブル時の対応も早いので、JAL、ANA、アメリカン航空、ユナイテッド航空、デルタ航空のサイトをチェックして、お目当てのものがあれば購入しましょう。

ケース(4)やケース(6)については、選べる航空会社が多岐にわたるので、このときに私が使っているのはスカイスキャナーです。LCCも含めて検索できるのと、燃料サーチャージなど諸経費込みの値段で表示されるので、コストの比較が容易です。ぜひ使ってみてください。

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